“溺者救助”の現実

投稿日:2025年8月13日

この初夏…二人の子どもが近くの河原で遊んでいた…足を滑らし深みにはまり溺れた…散歩中のおじさんが川に飛び込み…岩場近くの一人を助けた…二人目の子を助けに再び飛び込んだ…二人共流され…抱きつかれ…溺れ死んだ…痛ましい水難事故だった… 昨年の全国水難事故は1500件…死者行方不明者816名…”溺者救助”の難しさを表している

現役時代の江田島(幹部候補生学校教官勤務中)…真夏の幹部候補生による八時間遠泳に備えての救助法のレクチャーを受けてビックリした…”溺者救助”の現場の凄さに驚いた!講師は大声でしゃべった「溺れる者は藁でも掴む!…むやみに近づくと抱きつかれ…共倒れ…まずすることは…”溺者を溺れさせろ” “溺れる者に藁を掴ますな”!」だった…プールサイドは咳払いひとつなかった…

実習が始まった…救助者は溺者の1メートル前で水中に潜る…溺れている溺者の腹を蹴る…溺者がグッタリ…背後に廻り込み溺者の髪の毛か首根っこを保持…立泳ぎか横泳ぎで救助チームを待て…だった!三回目の実習でやっとマスター出来た…”溺者を溺れさせろ”はしっかり身に付いた…見事な格言だった!”溺れる者は藁をも掴む”は政界だけの話ではなかったのだ…

但し…我ら高齢者がこんな場面に出くわしたら…助けに行かない!相手も自分も死んでしまうから…まず119番へテレ…「消防ですか?救急ですか?」の問い「救急」と答える…位置はスマホでわかる…キョロキョロして竿や木材、ペットボトルなど浮力のある物を投げてやる…大声で若い人を呼ぶ…そこまでが高齢者の役目と心得る…

川土手の散歩もうかうかしておれない…有事即応で社会貢献…スローライフで世のため人の為に尽くそう…

記 北公民館講座ジェントルマン生きがい喫茶常連客 福森 芳郎

カテゴリー:おん野の滴

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