“強く美しい日本人” 逝く!
投稿日:2025年8月20日
裏千家十五代家元 千 宗室102歳 終戦80年目の前夜…特攻隊同期の待つ黄泉の世界に旅立った…口癖の”すまん、すまんかったなあ”を遺して…
大正12年:裏千家家元長男誕生 昭和16年:同志社大学予科入学 昭和18年:学徒出陣で海軍へ 昭和19年:徳島で特攻出撃訓練 昭和20年:九州で特攻待機:終戦 昭和39年:裏千家十五代家元 「千 宗室」誕生
この年…私は初めて千 宗室さんと口をきいた…その頃私は海自パイロット養成訓練中…19歳…宗室さんは我ら後輩の講師として来隊…当日の当直学生であった私は宗室さんの案内役を仰せつかっていた…”茶道”の話から始まり…”茶道のしおり”を読むように当直の私が指名された…ビックリした私は”お点前(おてまえ)”を”おてんぜん”と読み間違え失笑をかった…講師が静かに「そこは…”おてまえ”と読んでくれた方がありがたいな…」と優しく笑顔で伝えてくれました…私は「ハイ」が精一杯でした私は少し落ち着き…”しおり”を最後まで読みきった…宗室さんのあの時の声は今でも耳に残っている…宗室さんとの二度目の出逢いは…お互いの最後の勤務地”徳島基地”でした…宗室さんは”特攻隊訓練”…私は群司令部の”首席幕僚”だった…基地内に”歴史資料館”を作ることになり…その委員長を拝命した…大東亜戦争~現在までの資料集めから始まった…倉庫の中から未整理ながら貴重な書類や写真がでてきた…半年後綺麗に整理出来た…宗室さんの白菊特攻隊訓練中の写真や資料もあった…”お点前”中の写真や西村晃さんら同期との集合写真もあった…宗室さんとの二度目の出逢いの写真はセピア色であったが”強く美しい日本人”の笑顔だった…
永年の親交があった建築家の安藤忠雄さん曰く「”強く美しい日本人”を体現しておられた…まだまだ元気…110歳までは大丈夫と言われてましたよ…」
特攻隊同期の西村晃(TV時代劇、最初の水戸黄門役)があの世から…「千さん…もーいいでしょう!…」とのたまったとか…
千 宗室さんのご冥福を心より御祈りいたしますとともに…日本と世界の平和をよろしくお願いいたします‼️
記 北公民館講座ジェントルマン生きがい喫茶常連客 福森 芳郎
カテゴリー:おん野の滴
御野学区連合町内会