“夜間の視界”について考える!
投稿日:2025年2月9日
夜の9時のワシントン辺り…着陸態勢の旅客機とアメリカ陸軍ヘリコプターが空中衝突事故…ポトマック川へ墜落、全員死亡しました…”ハドソン川の奇跡”が午後の時間帯で良かった…”夜”ではそうはいかなかったと思いました…私が若かりし幹部候補生の時代…同じような悲惨な経験をしていたからだと…私の部隊の飛行機2機と他部隊のヘリコプター2機との協同訓練があり、私はリーダー機の副操縦士でした…夕闇迫るどんよりした視界のなかでの訓練は終了した…飛行機とヘリの2グループに分かれ、それぞれ10マイル(約20キロ)離れての誘導訓練をしながら基地に向かっていました…基地が近づき街のネオンの灯りと飛行機のアンチコリジョンライト(衝突予防灯)とが入り交じり…夜霧による狭視界も合わせてお互いの機が識別しずらく、僚機の距離感も接近感もわかりづらい状況下でもあり…また”着陸前点検”や管制塔との交信が重なる煩雑な時間帯でもありました…突然!右後方に火の玉があがり…やがて海面が燃え盛り出しました…飛行機の二番機とヘリの二番機の空中衝突事故だという信じられない事実に気づくのはしばらく時間がたった後であったことを記憶しています…
タレントの”哀川翔”さんの父上(当時はヘリ部隊飛行隊長)は…その飛行機の二番機に体験飛行者として搭乗しておられ…両機搭乗者9名とともに殉職されました…後年、いろいろ縁あってNHK報道番組「ファミリーヒストリー」に出演…いっときご近所のスター(瞬間的な出来星)にはなりましたが…当時の事故を思い出しながら…ポトマック川の悲劇に遇われた方々はじめ…”空”から”大宇宙”へ旅立たれたすべての方を悼みます…この記事を読みながら”自分の夜間視界(視力)の劣化”と”夜間自動車運転を止めた”などがなぜか惚けた頭を夜霧ました…
記 北公民館講座ジェントルマン生きがい喫茶常連客 福森 芳郎
カテゴリー:おん野の滴