御野学区連合町内会

私は縁あって高校ラグビー部の週末コーチを、六本木勤務と市ヶ谷の学生の時にやらせていただいた！素晴らしい経験と学びの3年間であった…

高校ラガー達に”夢の花園”に二度連れていっていただいた！

私の転勤後、その高校ラガー達は全国優勝を果たした！

関東の高校ラグビー部でもその猛練習振りは有名であった…

都会の狭いグランド…サッカー部や野球部の練習後からナイター点灯…それから３時間休みなしの猛特訓が毎日続いていた…
その前の一時間は体育館で筋トレとジョギングをこなしている…

週末には練習後、父兄からのカレーやおでんの炊き出しが出る…生徒はサボるわけにはいかない…
夜９時近く、高校ラガー達は家路を急ぐ…自転車のライトがふらついている…

この3年間で一番驚いた思い出は…ラクビーの試合以外のことだった…

３年生の三学期に入ると近傍の大企業の就職担当者が学校訪問にやってくる…日本鋼管や松下電器など名の売れた一流企業だ…

ある日、監督不在での練習終了時…一人のいかつい男が近づいて来た…名刺には○○工業人事部と書かれていた…

「コーチから見てうちの会社にマッチした選手を紹介してくれませんか」との問いかけだった

○○工業は社会人ラクビーでも有名な企業だった…

私は選手のうち即戦力が期待できる生徒の名前を数名あげ、その方の反応を観ていた…が、彼の返答におったまげた！

「すみません言葉足らずで…うちでは…3年間一度も試合に出られないで…それでも3年間一度も練習を休まなかった…そんな生徒が欲しいのです…お宅の練習はきついもんなんで…」と律儀に頭を下げた！私は三人の名前を告げた…

まるで高倉健さんみたいと心底思った…

該当する三人の生徒はじめ何人かの高校ラガー達が、官舎から江田島への引っ越しを手伝ってくれた…翌年の年賀状には”いい職場紹介してくれてありがとうございました”と…三人の幼稚な文字が並んでいました

今また花園が高校ラガー達でにぎわっています…毎年この時期には当時のその高校と”彼(高倉健)”の厳しいなかにも優しい眼、そしてプロの仕事振りが目に浮かぶ…

その高校は、相模台工業高校…

今はない…そして高倉健も…🏈

記　北公民館ジェントルマン喫茶常連客　福森芳郎

カテゴリー:おん野の滴