松尾芭蕉の句碑を訪ねて

投稿日:2023年4月7日

松尾芭蕉の古い句碑
平井「妙広寺」の境内に現存

2023(令和5)年4月

 江戸時代の俳人、松尾芭蕉(1644~1694)の古い句碑が平井7丁目の妙広寺(日蓮宗、都守哲慈住職)の境内に建っています。その存在は平井の住民にもほとんど知られていません。

 碑のある場所は同寺の南門を入ってすぐ右手。高さ2.2mほど、幅0.7m前後の大きな石碑ですが、木立などに囲まれた境内の片隅にあるため目立ちません。字は風化してやや読みづらいですが「木のもとに 汁も膾(なます)も さくらかな」と彫ってあります。奥の細道の旅から帰って郷里の伊賀の国で花見をした際につくった句とされ、宴のご馳走に花びらが舞いかかる情景を詠んだものです。碑の裏に建立者らの名前が刻んであるようですが、解読できません。明治20年代に建てられたと伝えられていますが、「資料もなく、残念ながら建立の詳しいいきさつなどは不明です」と都守住職。

 芭蕉は兵庫より西に足跡を残しておらず、ずっと後になって、門人が岡山を訪れて句会か何かを開いたのを記念して、平井の有志が建てたのではないかと推測されます。

カテゴリー:行事

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