「ふるさと平井」シリーズ№29を掲載

投稿日:2021年8月15日

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平井学区コミュニティ協議会発行
「ふるさと平井」から
(シリーズ№ 29 p.206-214)

       第5章 開けゆく平井

コミュニティ協議会
平井コミュニティ協議会は今年(平成6年)発足以来20周年を迎える。このふるさと平井の編集は20周年記念行事の一環として企画されたものである。
古くから人々は共に住み、生きることによって共属感情、いわゆる「おらが村・おらが町」意識が自然に生まれ、連帯意識を根強く持っていた。しかし、昭和30年代後半以降、高度経済成長により経済優先の立場から、人々の活動範囲は広がり、古い生活共同意識は崩れてきた。マイホーム主義・職場中心主義などの風潮が徐々に地域の連帯を薄めてきた。こうした状況が進むにつれ、その後は逆に人々は経済優先より「うるおいのある生活」のため、住民自らの創意による新しい生活共同社会を求めるようになった。
コミュニティとは共同社会が営まれる一定の地域のことで、岡山県は総合福祉計画の実現のための大きな柱として昭和40年代半ば頃から、各地のコミュニティづくりを積極的に指導し推進してきた。
平井学区においては、岡山市のベッドタウン化が進むに伴い、次々と住宅が建築され、まさに新旧の混在する状況が著しく進んできた。こうした変化の中で、心のふれあいのある郷土平井を築くことを課題としてコミュニティ協議会が生まれ、今日まで歩んできた。
以下に協議会結成の経緯や活動状況を要約して紹介する。
結成の経過 昭和48年(1973)7月自治省のモデルコミュニティ地区として岡山市でただ1か所、平井学区が指定された。(全国83か所)その主な理由は道路網の整備などで都市化が急速に進んだことや、施設整備の遅れなどが挙げられている。この岡山市内で唯一の指定を受けたということは、コミュニティづくりの先導的な役割を担ったわけで、県・市の期待は大きく、地区住民にとっては、それなりの意識と努力が必要であった。当時この協議会発足にかかわった方々の先見性と決断が偲ばれる。以下に時間を追って経過を略記する。
〇昭和48年5月1日 住民組織代表者会議(10人) 岡山市企画局企画調整課からコミュニティについて説明及びモデル地区指定の意向打診。
〇同年 5月21・22日 自治省担当官(行政局行政課)による現地調査。
〇同年 7月2日 コミュニティづくり懇談会(30数人)岡山市担当者と地元代表者との懇談、同時に意識調査の実施について了承。
〇同年 7月16~28日 岡山市が「市民のコミュニティ意識調査」実施(平井学区・宇野学区)。
〇同年 7月18日 自治省のモデルコミュニティ地区として正式設定。県知事から岡山市に通知。
〇同年 9月14日 第1回地元世話人会議(8人)コミュニティづくりに関して岡山市と意見交換。
〇同年 10月6日 第2回地元世話人会議(46人)準備委員会設立を決定。
〇同年 11月中旬~昭和49年1月19日、準備委員会で、コミュニティ推進協議会の会則、役員などについて検討。
〇昭和49年2月24日から3月下旬 推進協議委員会(約90人)により、役員の選出、今後の
運営などについて協議。
〇同年 3月31日 平井学区コミュニティ推進協議会発会式、第1部発会式第2部記念演芸会。
〇同年 6月30日 推進協議会総会、名称をコミュニティ協議会と変更し、役員(会長 入沢真都太氏)会則、活動計画の大綱を決定し正式に発足。

20年の軌跡 20年という時の流れは、世の中が非常に速いテンボで変わってゆく中で平井学区も例外でなく、目まぐるしい変貌を見せた。発足当初1500人余であった会員も平成5年現在2800人を越す大世帯に拡充した。心のふれあいと住みよい平井を求めて発足したコミュニティ活動は、役員の方々の並々ならぬ努力と地域住民の協力により年と共に充実し、今では交流の場として定着してきた感が深い。20年の歴史をすべて書き留めることは不可能なので、ここでは「コミュニティだより」などの中から写真により主な行事について紹介する。

 

なお、体育関係諸大会の記録を下記にまとめて記載する。

現在の活動状況 発足以来20年、常に地域の発展とお互いの幸を求めて民主的に運営されてきたコミュニティ協議会は現在極めて多角的な活動を続けている。地域住民のさまざまなニーズに応えるために諸行事が計画され、お互いの自主的な奉仕によって運営されてきた。青少年の健全育成やお年寄りの生き甲斐づくりを始め、趣味、教養の高揚、健康管理、交通安全、生活環境の整備などきめ細かな計画のもとに、子供から老人まで積極的に参加し、心のふれあいの輪を広げてきた。発会当初定められた「平井コミュニティ宣言」に
 〇みんなが 豊かな心をもちましょう
 〇みんなで 心のつながりをもちましょう
 〇みんなで 快適な生活環境をつくりましょう
とある。この宣言を合言葉としての学区住民の連帯・協調により活気ある今日のコミュニティ活動が培かわれてきたと言えよう。
しかしながら、 反省も忘れてはならない。毎年継続される行事は従来から年毎に若干の新しい企画を取り入れてはきたがマンネリ化は否めない。また、若い人達が楽しく参加できる場づくりや若い指導者の計画的な育成も必要である。更に、地域社会の末永い発展を願うコミュニティ活動は、一時的なものであってはならない。将来を見通した思いやりのある、責任を分担し合える民主的な組織でありたいと思う。
20周年という節目を迎え、21世紀へ向けて、更に活力ある地域づくりができるコミュニティ活動の推進を願うものである。
次に平成5年度の活動状況を表記して留める。

 

(つづく)

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